2015年4月16日木曜日

LET IT BE. について

作品社から各ジャンルの名随筆集が発行されている。別巻を含めると140巻ほどある。その各巻は其のジャンルに通じた人が、古今東西の名随筆と思われる文章を数十ほど選んだアンソロジーで、一篇が数頁程度だから短篇ものが好きな私にとっては格好の本と言える。

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此のアンソロジーの『名言』編は、外山滋比古が選んだ36篇の随筆から構成されている。その随筆が『名』随筆であるとは勿論、外山氏が判断したものだが、ともかく、いろいろな分野の人の短いエッセーが集められている。其の人が『名言』だとしている言葉についての感想なり解説がコンパクトに語られているのだ。それが結構、面白い。

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私は未だ全てを読んだわけではないが、面白いと思ったエッセーを一つ挙げておこう。

・『レット・イット・ビー ---ビートルズ』(筆者:森本哲郎)

森本氏は、いわゆるビートルズ世代ではないが、この有名なビートルズの歌のもつ時代的背景を、とても分かり易く解説している。この歌は、1960~1970年代の或る種の時代的閉塞に対するアンチテーゼであった、というのである。

私も森本氏同様、いわゆるビートルズ世代ではなかったが、この歌およびビートルズという存在が、1970年代頃の閉塞感に対する一種のブレイクスルーであった、即ち、カウンターカルチャー(対抗文化)の先駆けであったということ。

なるほど、そうだったんだな、と此のエッセーを読んで私も素直に同感できた。

LET IT BE.

つまり、あるがままにしておこう。なにも無理に何か代えようとせず、そのままでいいじぁないか・・・

一見、無作為に見える此の行為が、当時の時代風潮に対する痛烈な意義申し立てであったということを、このエッセーで優しく語りかけている。

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この異議申し立ては、今日、現在只今にでも決して色褪(あ)せてはいない。
むしろ、当時よりも、より強い異議申し立てになっているのではないか、と私は思う。

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出典:『ことばへの旅 第二集』(ダイヤモンド社)

https://www.youtube.com/watch?v=dCHfLqvqqyI