2015年6月12日金曜日

池水は濁りににごり・・・

『池水は濁りににごり藤波の影もうつらず雨降りしきる』 (伊藤佐千夫)

私の好きな歌の一つである。作者の心の陰翳が分かるような気がする。

ところで『影もうつらず』を『影もうつさず』にしたほうが、私としては自分の好みにあうような気がする。

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『影もうつらず』だと、純然たる自然描写に見えると思うが、『影もうつさず』だと、純然たる自然描写を超えて、或る『感情』が歌の表面に顕(あら)われるてくるように私には感ぜられる。

その『感情』とは『鬱々たる心情』であって、その心情が直截に、読者たる私に訴えてくる。
そして私は直截に其の感情に共感できる。

だから『影もうつさず』のほうが、私は、より強く此の歌に共感できる。

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上記したことは歌の素人の独断である。